ヒトのゲノムの塩基配列の多くはまったく意味がわかっていないジャンクらしい。
Y染色体では27(78)個の遺伝子しか見つかっていないらしく、これはヒトの他の染色体とくらべても遺伝子の密度が低くジャンクばかりという感じらしい。脊椎動物(高等生物)のフグでも量(数)としてヒトの12%くらいのDNAサイズだったり、ヒトの10倍くらいのDNAサイズの動物(植物)もいるらしい。ヒトの10倍くらいのDNAサイズの生物だとそれだけジャンクだらけということになるのだろうか?
あるいは、このジャンクが何か意味をもっていて、そのことが技術的にゲノムの塩基配列から生命を創造することを難しくしているのかもしれない。(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/15496924?dopt=Citation)
世代間でY染色体がコピーされることによって伝わっていて、少しずつ劣化して少なくても500万年のうちにはY染色体が消滅してしまうらしい。
Y染色体が消滅するということでオス(男性)がいなくなるという訳ではないみたいだ。素人が想像するに、単にY染色体が消滅するとメス(女性)だけが生まれるようになって~急に消滅する訳じゃないから人口の割合として徐々にメス(女性)のほうが多くなる。そして、そのオス・メスの割合が変化している過程の(数万年の)間にy染色体にあった性の決定をつかさどる遺伝子SRY (sex-determining region Y)をX染色体に移すことができるんじゃないかと思えるんだけれども、どうだろう?
ヒトとくらべてやたら交尾をしている時間が長い昆虫がいるけど、あれはどうもそのメスが産む総ての卵分の精子を受け取っているらしい。卵を産むたびに、その時の精子を使用していることのようだ。
フランス共和国の今の法務大臣はシングルマザーらしい。大臣になってから出産したらしい。大臣が同じように故(ゆえ)あることをしても子供を産ませた場合には大きなスキャンダルになるけれども子供を産んだ場合には全くスキャンダルにはならないみたいだ。
オス(男性)がいなくなるなんてのは現在のオス・メス(男女)の人口構成からは当分考えられない話で、しかもY染色体が消滅することが必ずしもオスの消滅を意味しているのではない。
結局はどこまでが認められるか?ということになるのだろう~それは倫理や政治の問題であって科学の問題ではないのかもしれない。
その手のことは~代理出産や同性婚などは一切認められないと主張する立場も少なくない。しかし、厳格なカトリック教会でさえも周期法による避妊を認めている。
フランス共和国の法務大臣の場合には、それなりにオス(男性)に好まれるルックスらしいけれども、あまりオス(男性)に好まれるタイプでなくて努力している場合にはずっと子供を産めないことになってしまうケースも多いだろう。
努力した者が報われる社会を、という主張もあるけれども「そのようなかたちで報われるのはいかがなものか?」というような意見もあるだろう。「機械の数は限られているのだから云々・・・」という意見もあるし「あの恐ろしげな女どもにそのように増殖することを認めたら大変なことになる。」というように、このことは倫理ではなく脅威の問題であると捉える考え方もある。しかし、オス(男性)から脅威と感じられるようなメス(女性)はコピーのクローンの技術のほうを好むだろうから、法律で禁止されていてもそのような技術があることを知っていると、あえて別の方法では行わなくなってしまうかもしれない。
昆虫記の作者のファーブルは花のオシベ・メシベについての授業をした為に教職を罷免されている。このようなテクノロジーをヒトが手にしたのは、この数十年のことで、このテクノロジーをどのように用いる(あるいは用いない)かは性染色体が消滅するから云々という科学の問題ではなく倫理の問題であって、またそれが社会通念云々によって規定されるのも好ましくない訳です。