洋画の時代劇は日本の時代劇とくらべると時代考証がしっかりしていると思う。ましてや巨額の制作費をかけた映画だとそれなりのスタッフが投入されているだろうに(肝心のところで)時代考証に誤りがあったりすることがある。
というのはBEN HURで、主人公の瞳が青い。
ヴァイキング(ヴィキング)の侵攻は8世紀頃からなので、映画は紀元前それ以前の話なので時代考証が変だという印象だた。
何らかの政治的な主張があるのかあるいは商業映画だからかもしれないけれど映画に出ているローマ人の女性に中高年がいない~ローマ人の女性が若い女性しかいなくて人口構成が変だなという印象ももっていた。
巨額の制作費をかけたスパルタカスでもローマ人の瞳が青いみたいだ~この映画の監督は30代だったらしい。テニスのアニメ(エースをねらえ)のでは日本人のヒロイン(オカヒロミ?)の瞳が青かったらしい。
最近の調査の結果、(紀元前7世紀頃から繁栄した古代)ギリシャ文明の大理石の彫像で、彫像の眼の部分に青い顔料が用いられていたことが発見されたらしい。
このことから古代ギリシャの大理石の彫像の瞳が青かったことが推測されるが、黒い色を出すために青の顔料が調合に用いられた可能性もある。当時は青の顔料は希少(貴重)であったろうが、彫像でも眼を書くことは全体の中で最も重要な作業だろうから黒の色を出す為に用いられた可能性も否定できないかもしれない。
そうは言っても、やはり瞳が青かった可能性は高い。仮に古代ギリシャの大理石の彫像の瞳が青かったとすると、当時もブロンドや青い瞳が好まれていたからだと推測することもできる。有史以前から北からの侵攻があったのだろうか?
しかし、調査が進むとギリシャ文明の大理石の彫像に塗られていた色は(飽和度の高い)極彩色が多いことがわかってきたらしい。このような色をあれらの彫像に塗るのは現代人の感覚では何かの冗談か大変な悪趣味のように思えるらしい。現在では極彩色はただ派手でけばけばしい色のように思われているみたいだ。
日本画の顔料である岩絵具では瑠璃や岩群青など青色の顔料は高額らしい。現在は、極彩色の色が容易にできるけれども昔はそうではなかった。大変に希少~貨幣経済が発達していれば大変に高額だった。あるいはギリシャ文明の頃には、そのような極彩色の幾つかの色をだす技術はシークレットとされていて神官しか扱えなかったかもしれない。
彫像のかたちはリアルでも、色はリアルでなかった可能性が高い~即ち、彫像の眼の部分に青い顔料が用いられているのはモチーフの瞳が青かったからではなく、そこに青い顔料を用いたかったからかもしれないということだ。
現代のアニメではブロンドの人物・青い瞳の人物が実在することを知っていてそれをアニメのキャラクターに用いている~テニスのアニメがリリースされた当時、日本ではブロンドに染めることが一般に行われていなかったので何で日本人がブロンドなのかと思われていたらしい。古代ギリシャではどうだっただろうか?アレキサンダー大王はコーカサス地方のあたりまで征服しているので少なくともそれ以降であれば青い瞳の人物が実在することを知っている筈だ。しかし貴重な彫像に被征服地のあたりの人物をモーチーフにするだろうか?というような疑問も残る。アーリア人ということではなく、単に昔から青い瞳やブロンドが好まれていたということだろうか?あるいは貴重な色なので瞳に用いたのだろうか?アレキサンダー大王は被征服地の女性を王妃にしたらしけれども彼女の瞳は青くなかったらしい。
BEN HURやスパルタカスでは鐙(あぶみ)は用いられていないみたいだけれどテレビドラマのスパルタカスではローマ人が鐙を用いているらしい。
チャリオット → 乗馬 鐙 発見されていないだけ?
検索用語
ギリシャ 彫像 顔料 有史以前に北からの侵攻
ギリシャ 彫像 顔料 北からの侵攻 北朝鮮