何か面白いことを書こうと思ってブログを始めてみたけど、まさか弾道ミサイルについて解説することになるとは思っていなかった。
ブログを始めて暫くしてから朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が弾道ミサイルを発射したので、このような成行になってしまったのかもしれない。
しかも、ミサイルを発射した当日に書くことができた。
以前、私は人工衛星の打ち上げにかかわったことがあり、そのことについて記念品をもらっている。宇宙開発の技術はそのまま弾道ミサイル等に用いることができる。ソ連が人類により初めて打ち上げた人工衛星であるところのスプートニクを打ち上げた際にアメリカの大統領は、ソ連が弾道ミサイルをつくることができるようになったという認識をもったという記者会見を行っている。
数ヶ月遅れてからアメリカも人工衛星の打ち上げに成功。現在、月面歩行などアメリカの宇宙開発の映像をコマーシャルに用いる場合、アメリカは映像を無償で提供している。
中華人民共和国のテレビ放送局(中央電視台)はコマーシャル枠を売って儲けているらしい。それまでは総てが共産党のコマーシャル枠だったのかもしれない。
日本では、報道機関は中立公平なものだと思っている人も多いかもしれないが、実はまったくそうではない。どうせ、そうだったら日本のNHKも、中華人民共和国のようにコマーシャル枠を売って、受信料制度を廃止することを検討してもよいかもしれない。
私は、もともと基礎分野の出身なのでこのような時事解説はあまり得意ではないと思っていた。報道機関等でさまざまな意見がだされた後で書いたので後出しジャンケンのようなものかもしれないが、日本での報道をみて変だなと思う点があった。それは、実際に弾道ミサイルが発射されてしまうと、弾道ミサイルを迎撃することができない、あるいは迎撃することが大変に難しいということについて専門家が共通して発言をしていないことだった。
実際に発射された後で、一般の国民が朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が保有している弾道ミサイルを迎撃することができない、あるいは迎撃することが大変に難しいということを知ってしまうとミサイル外交を成功させることになってしまうので、何らかの言論統制が行われていたのかもしれない。今回も、あるいは1998年の際も太平洋に着弾したんですから大したことないですよ~というような発言がでていたかもしれない。
ミサイル外交を成功させない為に、弾道ミサイルに関しては敵基地攻撃というか先制攻撃論があがってくる。弾道ミサイル発射の兆候を偵察衛星等で捕捉し発射されそうなことがあきらかになった場合、先にこちらから弾道ミサイルの施設(あるいは可動式の発射機)を攻撃することがあり、という考え方らしい。賛否の分かれる問題だけれども素人からみれば先制攻撃論そのものが怪しく思える~湾岸戦争の際に旧イラク共和国が保有していた弾道ミサイルは発射するまでに何時間もかかったらしいけれども何発も発射されてイスラエルに着弾している。何発も着弾したことでこのときの迎撃ミサイル(インターセプター)によるミサイル防衛が怪しいということが瞭かになりペトリオットが大幅に改良されたりしたらしい。
大韓民国(南朝鮮)が最近発表した資料によると朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は地下式の弾道ミサイルの発射施設を建設しているらしい。地下の発射施設となると偵察衛星による発射兆候の補足が困難となる。このことは潜水艦からの弾道ミサイルの発射についてもいえる。潜水艦からの発射の場合、近距離から発射することができれば着弾までの時間を短くすることができる。その場合、発見を遅らせる為に飛翔経路はエネルギー最小軌道よりも高度を低く抑えるディプレスト軌道をとることが推測される。ディプレスト軌道だと重力による加速が少なくなるぶん速度が遅くなる。同じ弾道の飛翔経路の軌道であったとしても長距離弾道ミサイルのほうが短距離弾道ミサイルよりも高速になる。より高速になるまでブーストしなければ長距離弾道の軌道にのせることができない。弾道の軌道ではなく月まで行ってから攻撃する軌道をとればより高速にもなり絶対にインターセプターでは迎撃できないと思われる。